バーチャルオフィスと自宅作業のリスク
バーチャルオフィスの大きな特徴として、作業スペースがないことが挙げられます。 自宅で作業できれば、このことは何のリスクにもなりませんが、もし自宅で作業できない場合、別で作業スペースを確保しなくてはならなくなります。 バーチャルオフィスを借りた場合と他のオフィスサービスを利用した場合とで、考えられるリスクをきちんと比べ、どちらが自身の都合にいいか見極めるべきです。
自宅で作業可能だったとしても、もし、家族に秘密で起業していたら、さらにリスクは大きくなります。 バーチャルオフィスに届いた郵便物が自宅に転送されたことで、ご家族の目に留まり、起業していることがバレる可能性はあります。 もちろん、郵便物に関しては、直接受け取りのサービスを利用したり、郵便局止めにして対処することは可能ですが、自宅で、相手先との電話での内容が聞こえ、 家族にバレることも考えられるでしょう。 これでは、経費や自宅登記などでのリスクを回避しようとバーチャルオフィスを利用したとしても、かなりその効果が半減していまいます。 実際に自宅で作業可能かどうか、不都合がないのか、複数パターンをシュミレーションした上で、どの形態を選ぶのがいいのか判断してほしいと思います。
社会的信用度を上げるためのバーチャルオフィスの選び方
バーチャルオフィスは、犯罪に使われるリスクの高い事業でもある為、犯罪収益移転防止法の特定事業者に該当しており、本人確認などによる厳格な審査が求められています。 通常のバーチャルオフィスでは、本人確認などは必須で、バーチャルオフィスを犯罪に使われるリスクを防止できるよう努めています。 即日利用できるようなバーチャルオフィスは、犯罪に巻き込まれるリスクや他のリスクが高まるので避けた方がいいでしょう。
バーチャルオフィスを利用する時にあげられるリスクに、社会的信用度があり、社会保険や年金に入りづらいと聞くことがあります。 しかし、現在の流れとして「加入徴収が強化傾向」にあり、つまり、入りたい企業が増えることは歓迎されているのです。 バーチャルオフィスを利用していることが、加入を断られるリスクには基本的になりません。 実際の例として、バーチャルオフィスで登記した企業が融資を申し込んだ際に、銀行の担当者が、確認のためにバーチャルオフィスに来訪したこともあります。 また、郵便物の中には、銀行からの簡易書留で契約書と見受けられる書類も多数届いているのが実情ですので、融資の獲得が不可能ではないと言えるでしょう。 もちろん、社会的信用度のリスクが全くないとは言い切れませんが、現代の流れもあり、そういったリスクも少なくなりつつあります。