賃貸物件でバーチャルオフィスを運営することが、問題視されることもあります。それは、運営会社が不動産会社と結んでいる賃貸契約の内容によります。 ほとんどの不動産会社の賃貸契約では、「第三者に転貨することを禁ずる」という又貸しを禁止する項目が契約書に定められています。もし、運営会社がバーチャルオフィスとして転貨すると契約時に認めれているかは、重要な問題になります。

転貨タイプのバーチャルオフィスのデメリットとしてよくあげられるのが、拠点の閉鎖リスクです。 ただ、運営会社に長期間の実績があれば、さほど心配する必要もないでしょう。リスクの例となるのが、物件を所有するオーナーに変更があった場合です。新しいオーナーとも、同条件で契約ができればいいですが、転貨は禁止するといったようなオーナーだと拠点が閉鎖される事態にもなりえます。 また、別の例だと、1つの運営会社が複数拠点を運営しているが、採算が取れず、一部の拠点を閉鎖するというようなことも起こりえます。もちろん閉鎖された拠点の住所は使えなくなるので、強制的にオフィスの移転を強いられます。こういった事態を避けるためにも、利用予定のバーチャルオフィスが転貨タイプなのか、人気な住所地なのかを確認した方がいいでしょう。

近年、全社員が同じ場所で働く必要性が薄れており、バーチャルオフィスで会社経営をする企業も増えてきています。それに伴い運営会社も増えており、様々なサービスを提供するバーチャルオフィス運営会社があります。運営会社は、住所貸しという基本的なバーチャルオフィスサービスに加え、秘書サービスなどのオプションで差別化を図っています。自身の会社には、どのバーチャルオフィス運営会社が適しているか探してみるのもいいでしょう。

バーチャルオフィスを登記住所にする場合に考えるべき点は、利用する住所の価値です。 住所＝信頼につながるということを覚えておくべきです。 もし、利用する住所が過去に犯罪に使われていた場合、信頼度は低くなります。 また、相手に与える印象がいいものであるかどうかも重要です。 この2つのポイントは、バーチャルオフィス運営会社と契約する前にチェックしておくべき項目です。多くのバーチャルオフィス運営会社では、郵便及び受取サービスを提供しており、郵便物を受け取ってくれます。 しかし、運営会社によって受け取れないものを規定しています。食品はNGなどありますので、取引先がお中元などを送ってきた場合、受取拒否になる可能性もあります。そこも住所＝信頼につながってきますので、契約前にバーチャルオフィス運営会社が定める細かい規定を確認しておくといいでしょう。